令和5年度河川関係事務研修会を開催しました

去る9月6日(水)、静岡県と共催で、静岡市葵区のもくせい会館にて令和5年度の河川関係事務研修会を開催しました。

この研修会は、主に最前線で河川行政などに携わる方を対象として、毎年9月に開催しているものです。

当日は、台風第13号の影響で時折強い雨が降ったりするあいにくのお天気でしたが、そんな中、会場には40名以上の聴講者が来場してくださいました。

また、河川協会では今回初めて、研修会のYouTube配信にもチャレンジしました。

(技術調査課の職員さんに作り上げていただいた、河川協会書記には手を出せない複雑な配線…!)

会場のもくせい会館が歴史ある会場であり、デジタルとマッチングさせるのに難しい一面もありましたが、なるべくたくさんの皆さんにご聴講いただきたいとの思いから、配信いたしました。

多少の配信トラブルはありつつも、こちらも30人弱の皆さんが聴講してくださいました。

 

研修会は3部構成になっています。

第1部は、一般財団法人河川情報センター 向井正大流域情報事業部長による、「さらなる地域の防災力向上に向けて~行政内の自助・共助・公助について~」という演題の講演です。

近年の激甚化・頻発化する「観測史上初の豪雨」に備えた行政内の災害対応策は、ほとんどの自治体で策定されているということ。しかし実際の災害時のヒヤリハットを検証すると、対応策を実行するためにはいくつかの問題点がある。それをどのように解消してスムーズな災害対応につなげるか、といったお話で、実務に、すぐに取り入れられるような内容で聴きごたえがありました。

第2部は、市町が取り組んでいる災害対策や実例を発表していただく枠で、今年度は菊川市と富士市の職員さんが発表してくださいました。

河川協会書記は、昨年度まで河川行政に関わったことのない全くの門外漢です。

正直なところ、行政の方々が、これほどまでに河川の氾濫や浸水などの災害について、実際的科学的に細かい分析をして研究し、災害対策に役立てているということを全く知らず、少々驚きながら拝聴しました。

専門的な内容でありながら、門外漢である書記にも大変わかりやすく聴きやすい発表で、またそれを行政内だけでなく、地域を巻き込んで、災害対策を市民が自分事として関わっていけるような方策も考えられていて、感心しきりでした。

第3部は実務者に向けての事務講習です。

1.水害訴訟の変遷について、2.流域治水を推進する取組、3.適切な河川工事及び河川管理とは、という3つのテーマについて、それぞれ工夫を凝らし、たくさんの具体例が盛り込まれたパワーポイントの資料に沿って講習が行われ、聴講者もひときわ真剣にお話に聴き入っていました。

こちらも書記のような素人にもわかりやすく興味深い内容です。

聴講者からは、大変重要な内容なので、職場内での情報共有のために資料だけでも欲しいという声が上がっていました。

 

盛況のうちに終了した実務研修会。

静岡県河川協会では、今後もこのような役に立つ研修会などを企画していきたいと思っています。

知りたい、聴きたいと思うテーマなどをお持ちの方は、ぜひ、河川協会までご一報ください。

お待ちしております。

◇ 静岡県河川協会 ◇ kasenk_shizuoka@yahoo.co.jp