家康公のお膝下、乙川

家康公のお膝下、乙川

今年、NHKの大河ドラマのタイトルは「どうする家康」。

静岡にも大変ゆかりの深い武将、徳川家康公が主人公です。

愛知県岡崎市にある日本百名城の一つである岡崎城は、家康公が生まれたお城として有名で、敷地内に大河ドラマ館もあることから、大変人気の観光地になっています。

岡崎城の眼前には、一級河川「乙川」が、威容を誇って流れています。

矢作川最大の支流でもある乙川は、豊臣・徳川政権の頃に河川工事によって矢作川と合流化され、河道がほぼ現在と同じような形になりました。

♪♪五万石でも岡崎城は お城下まで舟が着く♪♪と唄にも唄われるほど、岡崎城にはこの河道を使い、舟運での物資運搬が頻繁に行われていたようです。

岡崎城にほど近い乙川にかかる橋 殿橋は、昭和2年に完成した、11本の橋脚と岡崎の石工によって作られた御影石造りの大きな親柱のある伝統のある橋で、令和3年には土木学会の推奨土木遺産にも選定されています。

橋脚は対岸までまっすぐに続いていて、アートなフォトスポットとしても人気があるようなので、ぜひ、橋の下から覗いて写真を撮ってみてはいかがでしょうか。

8月末の休日を利用して書記が尋ねてみたところ、岡崎城目の前の乙川河岸は災害復旧工事中で、河川緑地は割と最近まで立入禁止になっていたようでした。

静岡県内にも多大な被害をもたらした、今年6月2日(金)の台風第2号による大雨で乙川が氾濫し、土砂の堆積や公園施設の破損などの、大きな被害が出ていたのです。

河岸にはいまだパワーショベルが何台も置かれ、コーンが並んでいたり、土が積み上げてあるようなところもありました。

改めて、最近の頻発する大雨災害の恐ろしさを感じたひとときでした。

災害復旧には時間がかかりますが、早く岡崎市民に親しまれていた水辺の姿を取り戻せますようお祈りしています。